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「上司はえらい」は掲載延期になりました

以前、電通報に「上司はえらい」という連載の、第0回を寄稿しました。
各所から、「あのつづきどうなってんの?」「サボってんじゃねーよデブ」等
お叱りをいただいております。

実はもうすでに2人のスーパー上司にインタビューしており、草稿も終わってます。

電通さんの、やんごとなき事情によるものです。
わかるよね? オトナならわかるよね? どの事情か。
オトナは大変なのです。

「大変かもしれないけど、それ中村の連載に関係なくね?」ともお話したんですが、まあ関係あるんです。
それだけで電通報の記事一本書けるくらい複雑な事情ですので。

本来、このブログの記事じたい書かないほうがいいなと思って、今年のふるさと納税のサイトを連日ネットサーフィンし気を紛らわしておりましたが。
扉絵を、10万部突破「マチネの終わりに」の挿絵で絶賛ブレイク中のカイブツ・石井くんに描き下ろしてもらったり、がっつり普段聞けないことをインタビューさせていただいたお相手(社長です)にも申し訳なさすぎなので、ここに書いておきます。

ほとぼりが冷めたら、復活する予定です。

「ほとぼり」とは何なのか。

永遠の謎です。

2月ごろには、1人のかたはアップしますね。
このブログで、となるかもですけど、そのときは「ああオトナね」と察してください。

鼻中隔湾曲症の手術 入院1&2日目

鼻中隔湾曲症とは、その名のとおり、
鼻が曲がって鼻呼吸に悪影響を与えている状態のこと。

実は、「鼻が曲がっている人」は日本人の9割だという。

鼻中隔湾曲症 手術」でググってみると、ここ数年のブログ投稿がとみに多い。
術例が急上昇しているということがうかがえる。

ここには、どうやらカラクリがあるようだ。
だいたい、ひと手術あたり、全身麻酔+1週間入院で、30万前後かかる。
以前は、手術をしたその日に入院せず帰宅したり、全身麻酔をせず部分麻酔で手術、というハードボイルドなやり方もあったらしいが、絶対死ぬので「全身麻酔&術後一週間入院」が「アラ、これならいい感じ」と確立されてきた。これならクレームも少なく術後いい感じで送り出せるだろうと。

これで、晴れて日本人の9割ターゲットの、ビッグビジネスやー!!

という医療関係者の思いが、背景にあるのではなかろうか。

 

【入院 1日目】

余裕

うすら笑いを浮かべている。
余裕である。

それもそのはず、入院初日は、メシを食べて寝てればOK。

手術について、説明を受ける。

全身麻酔は20万人に1人、死亡例が出ますけど当院ではまだ1人もいません、とか、手術後まれに、鼻の骨の左右のついたてが欠損し、鼻がストンと落っこちてしまう(こわい)ことがあるけど、まあ大丈夫、などと「万が一」の話をされる。

このへんも「まあ、ないけどね」前提なので、余裕しゃくしゃく。

ぼくが入院したのは、目黒の共済病院なのだが、
どうも、ひとつひとつの事例を聞くに、「慈恵医大のやり方で~」「慈恵医大でつちかった知見があるから~」などと話が出るので、どうやら鼻中隔湾曲症のパイオニアは、新橋の慈恵医大病院なのだろう。

 

ひとつ、カルチャーショックを受けたことがある。

入院初夜、看護婦さんがこう告げた。

02

「手術前日、眠れなかったら、眠剤出しますので言ってくださいね」

えっ?

いや、ぼく、まだ全身健康体なんですが。
いいの?睡眠薬なんてもらっていいの?

……そう。

いったん入院すると、どんな健康であろうが、眠剤無法地帯なのだった。

中村の調べによると、中島らも先生時代の、アルコールと一緒に服用して人生のメリーゴーランドにタリラリランと誘われる、「あの」眠剤のイメージはそこにはない。
もっとカジュアルなものになっていたのだ眠剤は。

非ベンゾジアゼピン系の、「ゆるい効きで副作用が少なく、さっくりと睡眠に誘われる」薬の開発が進んだ結果、平和な眠剤や痛み止めは、カジュアルに「ください」というだけで、コンスタントにもらえちゃうのです。

中島らもの睡眠薬倒錯型自伝的エッセイを、栃木県の片田舎で数多く読んで煩悶してきたぼくは、まったく体調が良好なのにもかかわらず、一も二もなくナースコールをして「ちょっと眠れないんす」と述べて、アモパンを処方してもらった。

タリラリランもなく、たおやかに眠りについた。

ちょっと残念。

 

【入院 2日目】

手術である。

ぼくは、朝いちばん、9時の回。

鼻中隔湾曲症の手術は、いまは全身麻酔がメジャーである。

なぜなら、鼻中隔湾曲症、および粘膜・鼻茸の切除術は、まずトンカチとノミで、カンカンと左右の鼻の骨を削り、そのあとスパナ状のもので粘膜をもぎとるらしい。そんな阿鼻叫喚のさまを、直視しなければならない部分麻酔では、やはり無理があるようだ。
(※最近は内視鏡を使い、もうちょい近代的になっているようです)

いっぽう、ぼくは全身麻酔にあたり、またしても淫靡な期待をしていた。

友人のアートディレクター、それもふたりから、「全身麻酔はどうやら気持ちイイ」という前情報を受けていたからだ。

このふたりから。

03 04
汎用人型決戦兵器・クラタスのプロデューサー カイブツ 木谷友亮氏

06
陶芸家 平石ミナ氏

両者とも、右脳だけで生きているような、どうしようもない快楽主義者だ。
このふたりの「ちょっと気持ちいい」はまちがいない。チョー気持ちいい可能性がある。
とくに、ミナさんから「全麻、ちょっと気持ちいいですよ」とメッセージが来たときは、
ちょっと勃起した。

ぼくは、薬効フェチなのだ。

 

07(※イメージ)

手術室に入った。
共済病院の手術室は、ドラマさながらの清潔でサイバーな趣だ。

左腕に、点滴の針が刺される。
「では始めます。麻酔が入るとき、はじめ腕がピリッとしますよ」

ピリッ。

「あ、ほんとだ、いまピリッとしま」

black

 

手術終了。

 

お、終わっとるー!!!!
気持ちいいどころじゃねー!!!
気持ちよさも感じる間もなく、速攻で闇に叩きこまれた。なんだこりゃすげー!!

余談だが、この全身麻酔チオペンタールは、アメリカでは死刑などにも使われるらしい。
さらに、マフィアの自白剤にも使われるというワクドキの薬だ。
この全麻で死刑になるなら、正直、ぼくにもイケるかもしれない。
それほどにすごい効きだった。

「中村さん、中村さん、おはようございます!」
「うーん……あ、おはようございましゅ……」
意識が戻った。
「手術、全部ぶじ終わりましたよ」
「あ、そうで……」

 

痛痛痛た痛痛た痛た痛痛痛痛痛痛た痛痛痛痛痛痛痛痛た痛痛痛痛痛痛痛たたたた痛痛痛た痛痛た痛た痛痛痛痛痛痛い!!!!!!!!!

メチャクチャ鼻が痛い!!!!
「痛い」が、意識と二人三脚で、向こうから超絶ダッシュで押し寄せてくる。こんな感じで。

(※BGM)

この痛みは、例えると、真っ赤に熱された火箸で鼻フックされてるような……
千枚通しで鼻を貫通されているような……
……いや、これはまるで、

鼻の骨をノミとトンカチでトントンやられたあと、鼻の奥の肉をスパナでブチッと取られたような痛みだ!

 

 

 

08

もはや虫の息。

涙が止まらない。

鼻呼吸は当然できない。いや、その鼻じたいが、ごっそりもってかれたような痛みだ。
急ぎ、カンチョー型の強力な痛み止めを注入してもらったが、ぜーんぜん効かない。

「す、すみません、最強の痛み止めください!痛すぎます!!」

ナースは、やれやれまたか、という落ち着き払った顔。

02
「ちょっと待っててくださいね」

 

 

 

しばらくして、ナースが新たな点滴薬を持ってきてくれた。
すかさず薬名をチェックする。

「ソセゴン」

なんだかすごそうである。「ゴン」が効きそうだ。

なんでもいいから、すぐそれを打ってください!!
こちらは、STOP THE TIME & SHOUT IT OUTなガマンできない状態なのだ。

……いや、しかし、ここで冷静にならねば。

よもや、このソセゴンという薬は、生理食塩水みたいなプラシーボ薬ではあるまいか?だとしたら、いちどこれをまた点滴されはじめたら「もっと強いの」を懇願することは難しくなる。それは全力で非難します、断固非難します、とテロに対する安倍総理の姿勢ばりの勢いで(どうでもいいが、「断固非難します」って、「超豪腕でふりかぶってすごい勢いでナデナデします」みたいな接頭辞は力強くてやることは小さい、という政治的言語ですよね)、朦朧としつつも懐のスマホから「ソセゴン」をググる。

朦朧としていても、こういうことは欠かさずやるのが薬効フェチである。

——–
【ソセゴン】
中枢神経にはたらきかけて、麻薬(まやく)に準ずる強力な鎮痛作用を発揮する薬です。
——–

 

マーベラス!!!!!!!!

こ、これだァーッ!!!

すぐ入れてくださいッ!!

 

02

「はいはい」

 

 

 

チューーーーーー

090929_160839

 

ガクッ

10_2

 (※BGM)

11

12

 

つづく。

ビッグデータロマンと地球滅亡の間(つづき)

(これは、アドバタイムズの記事のつづきです)

すべての情報が相互に共有され、自己と他者の境目が曖昧になってきたとき、
Tポイントカードの人類補完計画は完遂する。

ありとあらゆる日本のスタートアップビジネスが、イマイチ台頭できないなか、
このウルトラダークグレーゾーンを突き進みながら、ひとり人類補完計画をやっている超ベンチャー企業ことカルチュア・コンビニエンス・クラブは、ウルトラパンクな会社として、ホント応援しているんです。

 

惜しいのは、よくも悪くも、あの「カード」という形態だ。
もうぼちぼち、カードという形、いらないんじゃないかと思う。
いっそ、新生児が生まれた瞬間から、心臓にTポイントカード埋め込んでくれたほうがいい。
所持者の心臓が止まったときに、Tポイントの効力が失われる。

 

そうすれば、ファミマの店員も「あのう……Tポイント……」などと言わなくても、
ぼくの体内に埋め込まれたiBeaconとかでTポイント加算してくれればいいじゃないか。

 

ならば、さらに進めて、
Tポイントに人生そのものを記録してもらうのはどうだろう?

子供の親になってみて、「どうも継承と進化というものは効率が悪い」と思う。

たとえば、うちの子はいまだに「とうもろこし」を「ぽーころし」とか言っている。メチャクチャかわいいんだけど、心のどこかでは、面倒臭すぎる。いっそぼくの人生体験をFinal Cut Proで切り刻んで70時間くらいに圧縮してもらって、それ見てもらって「はい、ヒロキの人生はマスターしました」などということにしてほしい。

 

そのレベルになると、

もうTポイントも、ポイントですらなくなる。
「T」そのものになる。

 

「T」は、ひとりひとりの心のなかにある神性とか、
そういったものになるーー。

 

旧約聖書で、キリストが磔に処せられていた場所は、何だ?

 

 

……十字架だよ。

 

そう。
あの「T」の形と、ゴルゴダの丘に掲げられていた十字架は、完全に符合する!

つまり、Tポイントこそ、人類の原初であり、人類の滅亡を意味していたんだよ!!

 

 

な……なんだってーー!!

 

 

おい、ちょっとカルチュア・コンビニエンス・クラブの「CCC」を書いてみろ。

 

 

『こうですか』

 

 

「c」の穴を埋めるように、縦線を3本引いてみろ。

 

 

『こうですか』

 

 

それを左右反転してみろ。

 

 

『こうですか』

 

 

何に見える?

 

 

『こ……これは……【bbb】に見えます!!』

 

 

ちがーーーーう!
【666】だーー!!!

ええーーっ!!?

 



ヨハネの黙示録に記述されている、「獣の数字」だ!

地球は、滅亡する!

 

 

な……なんだってーー!!

 

 

 

CCCさん、賢いデータの使い方、尊敬しています。

< 完 >

 

ACCインタラクティブ部門審査しました

審査しました。
ちょっとみんな見てくれ。この受賞作品数を。
インタラクティブ部門:GP1 金0 銀4 銅3 ファイナリスト5。

他の部門はどうか。
テレビ部門:GP1 金9 銀10 銅22 ファイナリスト63
ラジオ部門:GP1 金3 銀4 銅12 ファイナリスト36
はじめての、ACCインタラクティブ部門。ちょっと受賞作が少なすぎやしないか。応募総数比率で考えるという手もある。しかし「ゴールド0って、どゆこと?」とお嘆きの諸兄も多いかと思う。
これはひとえに、インタラクティブ広告業界の迷走っぷりを現している。
と思う。
もともと、2004年ごろから世界的に、日本のインタラクティブ広告は全盛期を迎えた。
「国際広告賞・なんだかわからないけどポンポン獲れちゃう現象」だ。
CM業界や広告グラフィック業界の大先輩たちが「俺たちがいくらがんばってもなかなか手が届かないんだよねー」と、いわゆるカンヌだとかワンショウだとかの「すごい賞」が、日本はさくさく受賞できてしまう一時代があった。かくいう私も、さくさく受賞できてしまって「俺すげえかも」と誤解して、独立してしまったクチである(いや冗談です)
この現象には、いくつかの要因が重なっていた。
Flashという、デザイナーでも安直にプログラミングができるソフトでつくる「スペシャルサイト」が業界標準になっていたこと、日本語が伝わらないから非言語的なコミュニケーションをしたこと、圧倒的なクリエイティブで業界を牽引した中村勇吾氏の存在、もともと細部の緻密な部分までこだわりクオリティを上げるナショナリティ……そして、東京インタラクティブ・アド・アワードというコミュニティに似た登竜門の存在だ。
これらが、ここ数年で、すべて失われてしまった。
iPhoneの台頭でFlashの価値が下がり、Objective-CやPython、WebGLやUnityなどフロントエンドに必要とされる言語が多岐にわたるようになった。スマホの台頭により、スペシャルサイト文化がほぼ消滅し、かわりに月ウン十億かせぐソーシャルゲームにエンジニア人材が流出した。ムーアの法則でCPUがどんどん優秀になり、3D表現をはじめとする表現技術の飽和。
アワードが、応募ビデオばっかり見られるビデオ文化になって、また非言語→説明の世界になったこと。インターネットが広告ビジネスで、いよいよ主人公になっていったこと。「70%のコアビジネスと20%のキャンペーン、10%のクレイジー」の「クレイジー担当」だったインタラクティブが、よりマトモなコミュニケーションを求められはじめた。
そして、コミュニティの消失。
登竜門がなくなれば、ヒーローが不在になる。若者の下克上がなくなる。批評がなくなる。
ACCのインタラクティブ部門復活は、この暗黒時代を挽回しうる、大事な契機のひとつだ。
……などということは、審査員たちの間でも議論され、「そうだそうだ!」「新しい可能性に賞をあげよう!」と酒を酌み交わしながらトキワ荘の夜のごとく熱く語られた……。
で、結果がこれである。
この混迷した業界の作品群のなかに爆誕した「Sound of Honda」をのぞいては、「イマイチゴールドっぽいものがない」ということなのである。
私は、こんなにスノッブじゃなくてよかったんじゃないかな、と思う。
だって、この結果を見てクライアントが「こういうのウチでもやれないかな」と思ったり、若者が「こういうものが穫れるのか。すごい。俺だって」と指針にするものだからだ。この受賞結果は、業界の迷走を色濃くあらわしていると私は思う。
……などと不景気なことを言っているが、審査会は、非常にエキサイティングな場だった。政治的にならずフェアに。なるべく、世界の広告賞を受賞したものより、見たことがない、評価されたことがないものに賞をあげたつもりである。
来年は、もっといっぱいあげようよ。

卒業おめでとう!

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今年、卒業を迎える人。
おめでとうございます!

ぼくは、ことし会社の採用を少し手伝ったので、たくさんの大学生、とくに3,4年生と会いました。
全員、目がキラキラしていて、みんな頭いい人ばかりだな、と思いました。
その人たちに向けて。

卒業式を自重するところも多いようだけど、「さんざんな卒業だったな」とか、「ひどい4年目になりそう」だなんて思わずに、どうぞ、式にはできるだけ出てみて。

で、空を見上げてみて。式がなくても。

東京は、放射線はそりゃちょっとだけ多めに飛んでるかもしれないけれど、すんごく真っ青な空です。
人生の節目って、なんだか、空がキレイな色をしているものです。

今回の災害での、Twitterの使い方で、みんな何かが変わるように思う。
「ソーシャル」という言葉は、バブルっぽいものかもしれないけれど、この情報を瞬時に伝達する力をどういう風に使いこなしていくか、というのをもっと模索しなければならないような気がする。
ぼくは岸くんらと「企業の取り組み」をトゥギャって、いいことしている企業をほめてみたり、「安否ったー」くらいしか作れずに、何もせず、家で津波の映像見て戦々恐々としているうんこ野郎ですけど。

ネットの使い方はもっと本質的になるかもしれなくて、未来はもっと便利で、おもしろくなります。

だから、
若いみんなの知恵と機動力が必要です。

なのでみんなが社会に入ってくるのを、心待ちにしています。
(少なくとも、ぼくは)

ぜんぜん東北関東大震災は予断を許さない状況なのだけれど、
きょう、3月17日の空があまりにもキレイで、卒業日和だな、なんて思ったので、なんとなく書いておきます。校長先生かオレは。

卒業おめでとー!

人の縁

人の縁というのは、本当に大事だなあと感じる。
31歳になって、ようやく「人はひとりでは生きていけない」ということがわかった。
今年の秋、中国へ出張した。
とある国賓級のかたのお付き添いをした。
そこで感じたこと。
中国という国は、「ルールの下に人がいる」のではなく「アッチ側の人がルールを作り、そのルールの下に人民がいる」国だった。
アッチ側とは、まあ共産党とか公安とか、そういうことだ。
池上彰の「そうだったのか! 中国」を読むといい。
ぼくは今回、その側をちょっとだけ体験することができた。
ありとあらゆるものがVIP待遇だったが、なによりびっくりしたのは、ぼくらのクルマだけ、赤信号を無視できたこと。そして、空港のセキュリティチェックも、僕たちだけなかったことだ。
それは、その付き添った某氏が今まで積み上げてきた「縁」の集積だった。
そして某氏は、新しい人たちと、純粋に会って話をするという「縁」を作るためだけに上海に来ていた。
中国の話は極端だけど、何でも同じだと思う。
ちょっとFlashとかできると、音楽できて絵がかけて、撮影したらムービーにできて
プログラミングもかけて…と、自分ひとりでできる錯覚をしてしまう。
でも、でもそれでやっていけるのは20代までだよ。

懐かしいCM集めてみました

ちょっとCMというものを、根本から勉強したいなと思い、小田切昭 × 岡康道「CM」なんて読んでます。
で、この万能YouTubeの時代、意外とアップされているかな、と思ったら、
半分くらいはアップされていた。
往年の彼らの作品と、そうじゃないけど面白かったものを、
適当にエンベッドしておきます。
哀愁にひたるもよし、昔は自由だったなあ、と思うもよし。
またいつか、自分でも見返そうと思います。











カンヌヤングコンペでコンスタントに勝つ方法

ろくたんくん、大西くんへ。
そして、今後、カンヌヤングコンペに出場しようと思っている人、出場する人へ。

1.予習する

海外で流行のバナー、流行の公共広告を押さえておく。
TAP WATER、去年のフィルム、サイバー、いくらでも文献はある。
ほとんどの手が「現実をつきつけてびっくりさせる」か、
「さらにそれをポジティブに描く」ものばかり。
「今年は何が来るんだろうな」というものを、ある程度予習しておいて、
自分たちの答えを作っておくといい。

つぎに、バナー。
世界中のおもしろバナーの事例は、ここに集まっている

これを、ざざーっと見てみるとわかるんだけど、
おもしろバナーにも、たいがい分類がある。

ざっとぼくが思うのは、こんな系。
・●●かと思っていたら、●●じゃなかった。
 (ゲームかと思っていたら、交通事故の啓蒙だった)
・マウスカーソルを擬人化
・Google Mapsとか、Box2Dとか、Twitter,FacebookのようなAPIを使う
・スクロールバーとか、実際のUIで韻を踏む

こういうのの、いずれにも入らないような、まったく斬新なものが、実際のアワードでは金賞をとっている。
こういうのとかね
でも、そこまで考えなくてもいい。自分の勝利の方程式に入れるものがあれば、
ブロンズレベルでゴールドはとれる。

 

 

2.中村のときはどうだったか

ぼくのときは、「Right to play」というのが課題だった。
「貧しい国に、食べ物じゃなくて、スポーツで寄付をする」という変わった団体。
オリエンシートに書いてあったのは、
「なぜかというと、戦時下にあって辛い子供たちは、サッカーで遊ぶことすら知らない。
 毎日生きるか死ぬかの瀬戸際で、精神的にも逼迫している。
 食料で寄付をする団体はある。だけど、食料は食べたらなくなる。
 ところが、スポーツは、ルールとボールを与えてあげると、なくならない。
 スポーツをしているときには、辛い状況も忘れて、精神的に健康になれる」
ということだった。なるほどなあ…と思った。

SPFDesignの鎌田さんとタッグを組んだ。鎌田さんはデザインもFlashも企画もできる。
ぼくはFlashと企画が得意なので、鎌田さんにデザインしてもらって、
ぼくがFlashを組むことにしていた。

ぼくが考えていたことは二つ。
(1)絶対に、コピーで戦わない。
 オリエンシートがいいだけに、みんなそれをやって失敗する。
 ベストは、コピーがひとつもないくらいの状態。あって一言。

(2)明け方までに、絶対に案をFIXする。
 正念場だから、ベストオブベストを頭で考えてしまって、お互い若いもの同士だから「これでいこう!」の瞬間がなかなか訪れない。
 ぼくが決めて、方向を先導してあげたいなと考えていた。明け方にパレがオープンしても、まだ考えていたり、向こうで方向性を一変させるようなら、もう負けたと思ったほうがいい。

結果からいうと、作ったのはこれ

こりゃ絶対に勝った、ほかのやつらがこのレベルを12時間で作れるはずがない、と思った。
しかし、2位だった。1位はブラジルだった。

このときに使った「手」を紹介するね。

●じつは、事前にホテルで5割作っていた
 パレに入ってからはじめたのでは、これは多分間に合わない。だから、ホテルですでにモックを組み始めていた。
 しかし、当時のルールでは、一切のデジタルなものは持ち込み禁止。USBメモリをつなごうものなら、即刻失格。
 じゃあ、アナログだったらいいんだろ、ということで、
 明け方まで書いたコードを日本にメールした。そして、それをホテルにFAXしてもらった。
 翌日はパレで、それを新たに丸写しした。これで、時間を大幅に稼ぐことができた。

●きついレギュレーション
 ぼくのときは、「60KB、12fps以内」というレギュレーションだった。
 これはなかなかきつい。ぼくらの作品をよく見るとわかるんだけど、地面のテクスチャは、
 小さなものを折り返して使っている。
 12fps問題。これを解決するには、

 setInterval(myFunc,33);

 とやって、myFuncのなかで、すべての動きを書き、updateAfterEvent()をかけてやる。
 こうすることによって、12fpsなのに、実際の動作は30fpsになる。

 

3.がんばる意味

なんだろうね。でも現場に行って、勝ったとき、負けたとき、その意味の大きさがわかると思うよ。
負けたり、100%を出し切れなかったら、きっとメチャクチャ悔しいはず。
そして、おそらく二度とはチャンスはめぐってこない。
ぼくは運がいいことに、三度もめぐってきた。
だけど、選外、2位、2位という結果しかもらえなかった。
世界中から、同じようなことを考えてる、同じような年のやつらが集まってきて、一番を決めるっていう、
天下一武道会みたいなイベントは、ほかにはなかなかない。
きっと面白いから、たくさん予習をして、全力を出し切れるようにがんばってみてね。

人がブログを始める(再開する)108の理由

このサイトを訪れる人は、たぶん、今まで訪れたことのある人がほとんどじゃないかと思います。
というのは、リンクポピュラリティを上げるようなことを、一切しなかったから。

ぼくは、某広告代理店で、一応「おおおー」などと言われるWebサイトをちょこちょこ作っていたりします。
以前、ブログをやっていましたが、コンプライアンス上の理由で、閉鎖を余儀なくされました。
そのときから、逆ギレ半ばに、「文句を言うやつは、これでも見てろ」と言わんばかりに、
精子が飛び続けるページとか、なんか気持ちが暗くなるページとかを作ってたりしたわけです。

そのまま黙っていればいいんですが、30歳にもなると、果たしてオレはこれでいいんだろうか、
このまま脱糞しながら、衰え死んでいくのだろうかと思うようになります。まあ、そうなんだけど…。
思えばこの10年、ほとんど仕事していたけど、仕事以外にも、なんか伝えたいことあったんじゃないのかと。
以前どっかにも書いたけど、人が表現をするカタルシスとかって、「なんか残ってうれしいっす」ということに、ほぼ集約されると思います。

刹那的に「あ、これって他の人にも役に立つかも」ということを、カタチにすることによって時間の軸をもって、共感する人がゼロ人から数人に増えるだけでも、すごく素晴らしいことであるわけで。
それが、この空間に浮かぶってことなんじゃないだろうか。
それをしない人は、いずれこの空間があんま好きじゃなくなってしまうんじゃないだろうか、と。

以前に、dotfesというイベントで、「Coming Soon Generator」というサービスを、即興的に作って出したら、意外に喜んで、それを副次的に広めてくれる人が多かったりして、そういうのって大事だなあと。

とはいいつつ、コンプライアンス的なこともあるしなあ…と、モノのためしに、Movable Typeを3から4にアップグレードしたら、機能の差に驚いた。
で、子供が新しい玩具を手に入れたような気持ちで、とりあえずやってみようかなと。

というわけで、ここには、仕事のことは、基本的に書きません。
なんか講演やるよーとかイベントあるでよー的な、著作物と直接関わらないことだけ書きます。

もし、Flashで何か迷ったことがあったときとか、ものぐさでもできる、お料理レシピが見たいときとかなんかに(パスタと麻婆豆腐だけは、店を出せると思っています)、
ご参照していただければ、この上ない幸せです。